2026.04.24

レポートの書き方例文集|序論・本論・結論&科目別テンプレート付き

「レポートの書き方はなんとなくわかるけど、実際にどう書けばいいのか例文がほしい

レポートの構成や形式は解説されていても、具体的な例文がないと手が動かないという学生は非常に多いです。

この記事では、大学レポートの序論・本論・結論それぞれの例文科目別のレポート例文、そしてよくある失敗例とその修正例まで、実際にそのまま参考にできる例文を豊富に掲載しています。

例文のパターンを頭に入れておけば、どんな課題が来ても「型」に当てはめて書き始められるようになります。

レポートの基本構成をおさらい

例文を見る前に、レポートの基本構成を確認しましょう。

大学のレポートは「序論→本論→結論」の3部構成が原則です。

パート 役割 全体に占める割合 2,000字の場合
序論 テーマの背景・問題提起・レポートの目的 10〜15% 200〜300字
本論 根拠を示しながら論理的に議論を展開 70〜80% 1,400〜1,600字
結論 議論の要約・自分の見解・今後の課題 10〜15% 200〜300字

この構成に沿った例文を、パートごとに紹介していきます。

序論の書き方と例文5パターン

序論はレポートの「つかみ」です。

ここで読み手に「何を論じるのか」を明確に伝えます。

パターン1:社会的背景から入る(最も汎用的)

課題例:「SNSが社会に与える影響について論じなさい」

例文:

近年、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及は目覚ましく、総務省の調査によると2023年時点で日本のSNS利用率は80%を超えている。SNSは情報伝達の速度を飛躍的に向上させた一方で、フェイクニュースの拡散やSNSいじめといった新たな社会問題を生み出している。本レポートでは、SNSが現代社会にもたらす正と負の両面を整理した上で、その社会的影響について考察する。

パターン2:定義から入る

課題例:「文化資本について論じなさい」

例文:

文化資本とは、フランスの社会学者ピエール・ブルデューが提唱した概念であり、教育や教養、振る舞いなど、経済的な資本とは異なる形で社会的な地位の再生産に寄与する資源を指す(ブルデュー, 1990)。本レポートでは、文化資本の概念を整理し、日本の教育格差にどのように適用できるかを検討する。

パターン3:問いから入る

課題例:「日本の少子化の原因について論じなさい」

例文:

なぜ日本の出生率は低下し続けているのだろうか。2023年の合計特殊出生率は1.20と過去最低を更新し、少子化は社会保障制度や労働市場に深刻な影響を及ぼしている。この問題の原因は単純ではなく、経済的要因、社会的要因、制度的要因が複雑に絡み合っている。本レポートでは、先行研究を踏まえながら少子化の主要な原因を多角的に分析する。

パターン4:対立する意見から入る

課題例:「死刑制度の是非について論じなさい」

例文:

死刑制度の存廃については、長年にわたって賛否両論が存在する。存続を支持する立場は犯罪の抑止力や被害者遺族の感情を根拠とし、一方で廃止を主張する立場は冤罪のリスクや国際的な人権基準を論拠としている。本レポートでは、双方の主張を整理した上で、日本における死刑制度の今後のあり方について筆者の見解を述べる。

パターン5:授業内容から入る

課題例:「講義で学んだ内容を踏まえてレポートをまとめなさい」

例文:

本講義では、社会心理学における同調行動のメカニズムについて学んだ。特に、アッシュの線分判断実験は、集団圧力が個人の判断にいかに大きな影響を与えるかを実証的に示した古典的研究として注目される。本レポートでは、アッシュの実験を中心に、同調行動が生じるメカニズムを理論的に検討し、現代社会への応用可能性について考察する。

本論の書き方と例文

本論はレポートの中核であり、最も文字数を割くパートです。

ここではパラグラフライティングの型を使います。

パラグラフの基本構造

要素 役割 文の数
トピックセンテンス そのパラグラフで主張したいことを述べる 1文
サポートセンテンス 主張を裏付ける根拠・データ・具体例 3〜5文
コンクルーディングセンテンス パラグラフの結論・次への橋渡し 1文

本論の例文(パラグラフの見本)

テーマ:SNSが社会に与える影響

例文(本論の1パラグラフ):

SNSの普及がもたらした最も大きな問題の一つは、フェイクニュースの拡散である。MIT(マサチューセッツ工科大学)の研究チームがScience誌に発表した論文によると、Twitter上でフェイクニュースは正確なニュースよりも約6倍の速度で拡散されることが明らかになっている(Vosoughi et al., 2018)。この背景には、人間の心理として衝撃的で感情を揺さぶる情報ほど共有したくなるという傾向がある。実際に日本でも、2016年の熊本地震の際に「動物園からライオンが逃げた」という偽情報がSNS上で広まり、多くの人がパニックに陥った事例がある。このように、SNSは情報の民主化を実現した一方で、虚偽情報の拡散という深刻なリスクを内包している。

本論でよく使う表現集

用途 使える表現
根拠を示す 「〇〇(著者, 年)によれば」「〇〇の調査では」「データによると」
追加の論点 「さらに」「加えて」「この点に関連して」
対比する 「一方で」「他方」「これに対して」「しかしながら」
具体例を挙げる 「たとえば」「具体的には」「一例として」
考察する 「以上を踏まえると」「ここから示唆されるのは」「〜と考えられる」
まとめる 「このように」「以上のことから」「したがって」

結論の書き方と例文3パターン

結論では本論の内容を要約し、序論で提起した問いに答えます

パターン1:要約+見解型(最も一般的)

例文:

本レポートでは、SNSが社会に与える影響について、情報拡散とメンタルヘルスの2つの観点から検討した。SNSは情報へのアクセスを民主化した一方で、フェイクニュースの拡散やSNSいじめといった深刻な問題を生じさせていることが明らかになった。今後の課題として、プラットフォーム企業によるファクトチェック機能の強化と、メディアリテラシー教育の充実が急務であると考える。

パターン2:要約+今後の展望型

例文:

以上の考察から、日本の少子化は経済的な要因だけでなく、社会の価値観の変化や制度設計の不備が複合的に作用した結果であることが示された。短期的には育児休業制度の拡充と保育インフラの整備が有効であるが、長期的には「子どもを持つことの価値」に関する社会全体の意識変革が不可欠である。今後、北欧諸国の成功事例との比較研究を深めることが重要な研究課題となるであろう。

パターン3:要約+限界の提示型

例文:

本レポートでは、文化資本の概念を用いて日本の教育格差の再生産メカニズムを検討した。ブルデューの理論は、学校制度が表面的な平等の背後で階層の再生産に寄与しているという構造を明らかにする点で有効であった。ただし、本レポートでは統計的なデータ分析を行っておらず、理論的な検討にとどまっている点は限界として認識しておく必要がある。今後は実証的な手法を用いた研究が求められる。

科目別レポート例文集

科目によってレポートの書き方や求められる内容が異なります。

ここでは主要な科目ごとに、序論の例文テンプレートを紹介します。

社会学のレポート例文

課題:「格差社会について社会学的視点から論じなさい」

序論例文:

日本は長らく「一億総中流」と呼ばれてきたが、近年ではその認識は大きく揺らいでいる。橋本健二(2018)は、非正規労働者を中心とした「アンダークラス」の出現を指摘し、日本社会の階層構造が固定化しつつあると論じている。本レポートでは、日本における格差の実態を統計データから明らかにし、格差が再生産されるメカニズムについてブルデューの文化資本論を用いて考察する。

心理学のレポート例文

課題:「認知バイアスについて具体例を挙げながら論じなさい」

序論例文:

人間の意思決定は、常に合理的に行われているわけではない。カーネマンとトベルスキーの研究により、人間の判断には系統的な偏り(認知バイアス)が存在することが明らかになった(Kahneman & Tversky, 1979)。本レポートでは、代表的な認知バイアスである確証バイアス、利用可能性ヒューリスティック、アンカリング効果の3つを取り上げ、日常生活やビジネスにおける具体的な影響を考察する。

経済学のレポート例文

課題:「円安が日本経済に与える影響について論じなさい」

序論例文:

2022年以降、日米の金利差拡大を背景に急速な円安が進行し、2024年には一時1ドル160円台を記録した。円安は輸出企業の収益を押し上げる一方で、輸入物価の上昇を通じて家計を圧迫するという二面性を持つ。本レポートでは、円安のメカニズムを整理した上で、日本の産業構造と消費者への影響を分析し、望ましい為替政策のあり方について検討する。

法学のレポート例文

課題:「表現の自由とヘイトスピーチ規制の関係について論じなさい」

序論例文:

日本国憲法第21条は表現の自由を保障しているが、近年ではヘイトスピーチへの法的規制の必要性が議論されている。2016年に施行されたヘイトスピーチ解消法は理念法にとどまり、罰則規定がない点で実効性に課題が残されている。本レポートでは、表現の自由の法的保障の範囲を確認した上で、ヘイトスピーチ規制の国際比較を行い、日本における規制のあり方を論じる。

教育学のレポート例文

課題:「ICT教育の効果と課題について論じなさい」

序論例文:

GIGAスクール構想の推進により、全国の小中学校で1人1台端末の環境が整備された。しかし、端末を導入しただけでは学力向上には直結しないことが、複数の調査から明らかになっている。本レポートでは、ICT教育の効果に関する先行研究を整理し、効果的な活用のための条件と残された課題について考察する。

NGレポートの例文と修正例

よくある減点されるレポートの実例と、その修正例を紹介します。

NG例1:感想文になっている

NG例 修正例
「この授業を聞いてとても勉強になった。特にSNSの怖さについて考えさせられた。」 「本講義で取り上げられたSNSの情報拡散に関する議論は、現代社会における重要な論点を含んでいる。以下では、講義内容を踏まえ、SNSがもたらすリスクについて先行研究をもとに考察する。」

NG例2:根拠がない主張

NG例 修正例
「日本の教育は間違っていると思う。もっと個性を尊重すべきだ。」 「OECD(2019)の調査によると、日本の生徒は創造性に関する自己評価が加盟国の中で最も低い水準にある。このデータは、日本の教育が画一性を重視する傾向にあることを示唆しており、個性を伸ばす教育への転換が求められていると考えられる。」

NG例3:話し言葉が混在

NG表現 修正表現
「やっぱり」 「やはり」
「すごく」 「非常に」「極めて」
「ちゃんと」 「適切に」「十分に」
「〜だと思います」 「〜であると考えられる」「〜であろう」
「いろんな」 「様々な」「多様な」
「でも」 「しかし」「一方で」
「なので」 「したがって」「そのため」

NG例4:序論と結論が対応していない

問題点 対策
序論で「少子化の原因を分析する」と書いたのに、結論で「少子化対策について」まとめている 序論と結論は必ず対応させる。結論を書いたら序論に戻って整合性を確認する

レポートの文字数別テンプレート

指定された文字数に応じて、各パートに割り当てる文字数の目安を示します。

1,000字レポートのテンプレート

パート 文字数 内容の目安
序論 100〜150字 テーマの背景と目的を簡潔に
本論 700〜800字 根拠を1〜2つ示して論じる
結論 100〜150字 議論の要約と自分の見解

2,000字レポートのテンプレート

パート 文字数 内容の目安
序論 200〜300字 背景・問題提起・目的
本論① 600〜700字 先行研究の整理・理論的背景
本論② 600〜700字 具体的な分析・事例・考察
結論 200〜300字 要約・見解・今後の課題

3,000字レポートのテンプレート

パート 文字数 内容の目安
序論 300〜450字 社会的背景・問題の所在・目的・構成概要
本論① 700〜800字 先行研究の整理・理論的枠組み
本論② 700〜800字 事例分析・データに基づく議論
本論③ 400〜500字 批判的検討・反論への対応
結論 300〜450字 要約・見解・限界・展望

レポートを効率的に書く方法

例文を参考にしても、実際にゼロから書くのは大変です。

特に、参考文献を探して読み込み、構成を考え、文章にまとめるという一連の作業には多くの時間がかかります。

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まとめ

レポートの書き方と例文について、パート別・科目別・文字数別で紹介しました。

ポイント 内容
基本構成 序論(10〜15%)→ 本論(70〜80%)→ 結論(10〜15%)
序論の型 社会的背景・定義・問い・対立意見・授業内容の5パターン
本論の型 トピックセンテンス → サポート → コンクルーディングセンテンス
結論の型 要約+見解・要約+展望・要約+限界提示の3パターン
NG例 感想文化・根拠なし・話し言葉・序論と結論の不一致

例文の「型」を覚えてしまえば、どんな課題にも対応できます

まずは序論の5パターンの中から、自分の課題に合ったものを選んで書き始めてみてください。

「例文を参考にしても書き進められない」という場合は、LUCIDでレポートを作成してみてください。

レポートの書き方の基本はレポートの書き方完全ガイド、レポートの定義についてはレポートとは?もあわせてご覧ください。

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